日本で一番有名なウイスキーである山崎。
今回はやっとのことで山崎蒸溜所のものづくりツアーの抽選に当選したので、嫁と二人で山崎蒸溜所に行ってきました。
今回は山崎蒸溜所ものづくりツアーに参加したレビューをしていこうと思います。
山崎蒸溜所のショップや有料試飲の最新情報はこちら↓
山崎蒸溜所について
山崎蒸溜所とは
山崎蒸溜所は1923年に竣工された、日本で一番古いウイスキー蒸溜所です。
サントリー創業者の鳥居信治郎は、日本の味覚に合ったウイスキーを作ることを決意し、ウイスキーに適した水と気候を兼ね備える山崎に蒸溜所が作られました。
山崎では世界でも類を見ない多彩な原酒が作られており、それらをブレンダーの匠の技によってブレンドされています。
山崎は2003年にISC(インターナショナルスピリッツチャレンジ)2003で山崎12が金賞を受賞し世界的に有名になりました。
2023年には100周年を迎え、蒸溜所の一部がリニューアルされています。
山崎蒸溜所の見学コース3種
山崎蒸溜所の見学コースは3種類あります。
コース | 山崎ウイスキー館見学 | 山崎蒸溜所ものづくりツアー | 山崎蒸溜所ものづくりツアープレステージ |
---|---|---|---|
予約 | 必要 | 必要(抽選) | 必要(抽選) |
製造工程見学 | ✖ | 〇 | 〇(限定エリアあり) |
ツアー試飲 | ✖ | 〇(山崎、構成原酒) | 〇(山崎12年、構成原酒) |
所要時間 | 60分 | 80分 | 120分 |
料金 | 0円 | 3,000円 | 10,000円 |
山崎蒸溜所に入るには必ず予約が必要になります。
予約開始してすぐに取らないと一瞬で埋まってしまうので、サントリー公式ラインを登録して通知が来たらすぐ予約を取るのがオススメです。
ショップや有料試飲もいづれかの予約が必要なので、忘れずに申し込んでおきましょう。
アクセス
工場名:サントリー山崎蒸溜所
所在地:〒618-0001大阪府三島郡島本町山崎5-2-1
営業時間:10:00~16:45(最終入場 16:30)
休業日:年末年始・工場休業日(臨時休業あり)
最寄り駅は山崎駅か大山崎駅で、駅から10分ほど歩くと着きます。
注意点として山崎蒸溜所には駐車場がありません!
ですので車で来る際には近くのコインパーキングに止めるしかありませんが、数も少なく距離も遠くなるのでオススメしません。
私は今回車で行って超焦りました…しかも道が狭い…
運よくパーキングが空いてたので遅刻はしませんでした。危ない。
どうしても車で行く場合は予約時間にかなり余裕をもって、コインパーキングを探した方ががよさそうです。
【レビュー】山崎蒸溜所ものづくりツアー
今回は山崎蒸溜所ものづくりツアーに参加してきたので、見学内容と感想をご紹介します。
ツアー受付
まずは山崎ウイスキー館に入って受付をします。
入るとすぐ横に受付があり、ここで予約画面を見せて入館証のストラップをもらいます。
車を運転するなど飲酒が出来ない方は、ストラップの色違いが渡されます。
受付を済ますと2Fに上がり、ツアー参加者の待機場所へ向かいます。
2Fからは1Fのテイスティングラウンジが見え、多くの人で賑わってました。
待機中にスタッフさんが熱中症対策として、ツアー参加者全員にグリーンダカラを渡してくれました。
2Fではモニターで山崎蒸溜所の概要について説明を受け、歩いて工場見学へ向かっていきます。
工場見学①仕込・発酵室
まず始めに行くのは仕込み・発酵室です。
まずは大麦麦芽と山崎の水を入れて仕込みを行い、麦芽のでんぷんを糖化させ麦汁を作ります。
仕込み発酵室の中はかなり蒸し暑く、麦と甘酒のような香りが広がっていました。
マッシュタンは2基あり、のぞき窓があるのですが、通路からは中を確認することはできませんでした。残念。
マッシュタンの向かい側には発酵室があります。
麦汁に酵母を加えることによって発酵させ、アルコール度数7%程度のもろみを作ります。
木製の発酵槽がいくつも置いてあり、発酵室は仕込室と違ってかなり甘い香りがしました。
発酵すると炭酸ガスが発生するためブクブクと泡立つのですが、何もしないと溢れてしまうそう。
なので泡切りの羽が液面についており、溢れることを防いでいるんだそうです。
こちらも中を覗くことはできませんでした。
工場見学②蒸溜室
続いては蒸溜室に向かいます。
蒸溜室ではもろみを2回蒸溜することで、アルコール度数約70%のニューポットが作られます。
この時点では透明な液体となっています。
蒸溜室は内は唯一撮影禁止となっていましたが、室外から中の様子を撮影するのはOKとのことでした。
真正面には山崎のロゴがあり、銅製のポッドスチルが輝いています。
室内はサウナのように温かかったです。
左側の6基が1回目に蒸溜する初溜釜です。
初溜釜はガスによる直火炊きで蒸溜が行われ、高温となるので香ばしいテイストが加わるとされています。
右側の6基が2回目の蒸溜を行う再溜釜です。
再溜釜は間接加熱という蒸気パイプの熱で加熱されており、低温加熱のため軽くすっきりとしたフレーバーが加わるとされています。
山崎蒸溜所にはここに見えている12基以外にも追加で4基あり、合計16基のポッドスチルがあるそうです。
よくみると釜の胴体部の大きさ、中央のこぶ、ネックの角度など微妙な違いがあります。
例えば真ん中のこぶがあると、液体が還流を起こして柔らかいものが、こぶ無しのストレートはヘビーなものが出来上がるようです。
形状の違いにより特徴が違うニューポットを作り分け、多彩な原酒の元になっていきます。
工場見学③貯蔵庫
続いては貯蔵庫に入っていきます。
ニューポットを木製の樽に詰めて熟成させることで、やっと原酒が出来上がります。
貯蔵庫の中に入るとかなりウイスキーの心地いい香りが広がっており、酒好きにはたまらない空間です。
貯蔵庫内はかなり広く、樽が2段~3段に積み重ねられ、識別番号と樽に入れた年数が書かれていました。
意外と年代ごとに並んでいるというわけでもなく、バラバラな印象です。
ガイドさんの説明で、熟成が進むことでウイスキーの色の変化、そして揮発して中身が減少する”天使の分け前”の展示を見ました。
そして次は山崎蒸溜所の樽の種類についても説明頂きました。
手前からバーレル(180L)、ホッグスヘッド(230L)、パンチョン(480L)、ミズナラ樽(480L)、スパニッシュオーク樽(480L)、ワイン樽(200L)となっています。
樽が小さいとウイスキーの樽に触れる面積が相対的に多くなるので、より樽の成分が溶け出しやすくなります。
大きさが結構違いますが、特にワイン樽は表面も赤くなっていたのが特徴的でした。
少し進むと創業当初の1924年の樽も展示されていました。
もしも中にウイスキーが入っていたら、山崎100年になってしまいますね。やばい。
100年前なのに印字も残っているし形状も保っているので、大事に使われていたことが分かりますね。
工場見学④山崎の水
貯蔵庫を出ると庭園に繋がっており、山崎の水が流れてくる池があります。
千利休も訪れたという山崎の水についての説明の看板がありました。
水は綺麗に澄んでおり、秋になるともみじが紅葉して池に浮かんでキレイだそう。
ウイスキー館の方へ戻っていく途中には蒸溜所内の椎尾神社の脇を通っていきます。
この神社の横にはソメイヨシノが植えられており、鳥井信治郎はこの桜の様子をみてサントリーローヤルを作ったとされています。
山崎構成原酒テイスティング
工場見学を終えるとウイスキー館横の建物へと案内されていきます。
ここで山崎蒸溜所ツアーの醍醐味、原酒のテイスティングをすることが出来ます。
ちなみにこの部屋にある机や椅子、床などは熟成に使用した樽を再利用したものなんだそうです。
アルコールOKの人は上の写真のように、①ホワイトオーク樽原酒、②ワイン樽原酒、③ミズナラ樽原酒、④山崎、奥にあるのも山崎でテイスティングができます。
おつまみとして樽燻のナッツ、パスタスナック、チョコが付いてきます。
チェイサーとしての水はもちろん山崎の水です。硬度は90度だそう。
そして奥の黒い山崎の箱は、山崎のロゴが入ったテイスティンググラスがお土産としてもらえました。
今回は嫁が運転でアルコール✖のため、上の写真のようにウイスキーは無しです。
代わりにおつまみと限定の樽材を使ったペンをもらうことが出来ます。
前のモニターで説明を受けながら実際にテイスティングをしていきます。
ただ飲むだけではなく、色を見て、香りを嗅いで、ストレートで飲んで、少し加水して香りを嗅いで、飲んでと続けていきます。
特にウイスキーの香りと味わいの表現はかなり難しいのですが、モニターの例を参考にしていきます。
まず始めは①ホワイトオーク樽原酒をテイスティングしていきます。
山崎NVはこのホワイトオーク樽原酒がベースのブレンドになっています。
この原酒はなんと12年以上熟成されたものだと、ガイドさんから説明を受けました。贅沢!
イメージはリンゴ、トースト、バニラ、ビスケットとなっており、私はバニラと焼いたトーストの印象が強かったです。うまい。
次は②ワイン樽原酒をテイスティングしていきます。
ワインの樽を使っていることもあり一番色味が濃いですが、こちらの熟成期間は10年以下と①ホワイトオーク樽よりも短いそうです。
イメージは桃、リンゴ、サクランボ、いちごですが、私は特にいちごのような香りや味を感じました。
香りは一番甘いですが、味は香りほど甘くないのも特徴です。
次は③ミズナラ樽原酒をテイスティングしていきます。
このミズナラ樽が漏れやすかったり加工が難しかったりと厄介なのですが、独特な風味を出してくれます。
山崎蒸溜所はミズナラ樽を数千樽所有しているようですが、捨てずに何度も大切に使用しているとのことです。
イメージはカスタード、シナモン、キャラメル、黒糖で、私はコク深いカスタードのようなニュアンスを感じました。
これまでの3つの中では一番甘い味わいで好きでした。
次は④既製品の山崎NVをテイスティングしていきます。
唯一飲んだことのある山崎NVですが、やはりおいしいですね。
今までの原酒がブレンドされてできているので、今までの特徴も感じますし、急にまとまりが出た気がします。
ミズナラがかなり特徴的な味なので、山崎でもしっかり感じることが出来ました。ミズナラ好き。
そして最後奥に残っているのは④と同じく山崎NVなのですが、こちらはハイボールで作っていきました。
山崎の天然水で作ったプレミアムソーダ、山崎の天然水で作った氷をそれぞれ渡されました。
山崎ハイボールは有名ですが、私はロックで飲むのが好きなのでほぼロックで飲んでしまいました(笑)
ちなみに山崎炭酸水もお持ち帰りできるので、余したらお家で山崎ハイボールに使うことが出来ますよ!
ツアー参加者限定のウイスキー販売
ツアーのテイスティングはこれで以上ですが、ツアー参加者にだけ特別に限定販売がありました。
内容は山崎NV700mlを一人一本購入することが出来るというもの。
この日はショップに山崎NV700mlは売られてなかったので、買えるのはここだけです。
ちなみに価格は定価の7700円+紙袋代20円です。
私は嫁と二人で参加してるのでニ本購入させていただきました!
なかなか定価では見かけない今、かなり貴重です。
まとめ
今回は山崎蒸留所ものづくりツアーに参加した感想を書いていきました。
初めての山崎蒸溜所の見学だったので、製造工程が見れたのも原酒を飲めたのも貴重な経験でした。
もう一つあるワンランク上の、ものづくりツアープレステージもぜひ行ってみたくなりました。
また抽選に応募はしつつ機会を伺っていいこうと思います。
山崎蒸溜所の魅力が少しでも伝わったら、ぜひ抽選に応募して行ってみてくださいね!
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